無題

見返りを求める愛に誰かが応えると思うか？
愛は無償であるからこそ美しく素晴らしくある

人と人

近づいているようで近づけない
遠のいているようで遠のけない
離れたくても離れられない
傍に居たくても居れない
境界線が僕らを隔てて
交わることを拒む
ただ指が触れ合う様に

境がなければ
僕らは戻れない
異色の水が混ざる様に
失いはしない
だけど僕には戻れない

だから僕らは泣く事もでき
笑うことも出来る

罪の海

青の海

それは深く暗く静かな冷たい海
深々と降り積もる雪の様な煌き
ガラスの様に透明で
眠れる夜の様に穏やか
そして罪の様に儚い
暗い海の底に沈む底
貴方は私を縛る
私は貴方を苦しめる
星の海に挟まれて流れる小船
灯火は私の命
青の中の一握りの炎
流れる命は青の海を漂う
流れる命は沈まない
心は寒さを受け入れる
私は眠る
揺れる心臓が許され
貴方が来るまで

無題

叫べ　乞え　縋り付け
我等があの方はすぐ傍だ
美しき人々の群れに涙
汚れの様に流れる人の川
許しを求めて殴りあい

泣け　哭け　跪け
列を作って救いを待つ
永遠の様に続く人に涙
無知な人々は先を見ない
先にあるのは過去の罪の山

叫べ　乞え　哭き悶えろ
自分の穢れに気付け
跪け　求めろ　償え
気付けそろそろ無駄だぞ
独りよがりな救いを求めた時点で終わりだ

穢い？　まだ？　綺麗でしょ？
罪は重し悔い改めよ
その身をもって魂に刻め
誰？　神？　違うさ
僕はただの水の鏡さ

無題

綺麗な言葉ばかり並べず本音で向かって来い
回りくどさは要らない　それは言葉を暈かすだけ
影を潜めて言葉をもらさずかかって来い
正面からこれないならその口引き裂いて
無理やりその穢い歌を零させてやる